昨年の経営破たんを受けて太陽電池メーカーからソーラー発電プロジェクト会社に生まれ変わった独Conergy(ハンブルク)は14年12月期決算で10年ぶりに黒字転換を果たす見通しだ。債務から全面的に開放されたほか、経営不振の元凶となっていた生産事業から撤退したことが大きい。同社を買収した米投資会社Kawa Capitalのアンドリュー・デ・パス社長が『ハンデルスブラット』紙に明らかにした。
\Conergyは新たな投資家から出資を仰ぐ再建計画が取引先銀行に受け入れられなかったことが引き金となって昨年7月に経営破たんした。これを受け、Kawaは同社のグローバル販売網とそれに関連する機能、および「Conergy」の商標権を取得。従業員330人を継続雇用した。生産施設は中国のモジュールメーカー正泰太陽能(Astronergy)が買収している。
\新生Conergyは開発した複数のメガソーラーをファンドの傘下に置いたうえで、投資家に売却するという事業モデルを展開している。投資すれば確実に利益を確保できることから、保険など金融関連企業の需要が期待できる。ロンドン、ニューショーク市場にはすでに競合企業のそうしたファンド(規模5,000万~3億5,000万ユーロ)が上場されている。
\Kawaはソーラー発電分野の投資をグローバルレベルで進め、投資リスクを軽減する戦略をとっており、近く米国と日本で買収を行う予定だ。1月下旬にはConergyを通して英Wirsol Solar UKを傘下に収めた。
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