高級車大手の独Daimler(シュツットガルト)が6日発表した2013年12月期決算の営業利益(EBIT)は前期比23%増の108億1,500万ユーロと大きく拡大した。保有する航空宇宙大手EADS(今年1月1日からAirbus Groupに社名変更)株の売却で32億ユーロ押し上げられたことが大きく、特殊要因を除いた実質ベースでは3%減の79億ユーロとなり2期連続で後退した。新モデルの開発・製造コストとユーロ高が響いた。最終利益は28%増の87億2,000万ユーロだった。
売上高は3%増の1,179億8,200万ユーロで、過去最高を更新した。すべての部門が前期実績を上回っており、主力の乗用車は4%、金融サービスは7%の伸びを記録している。ただ、乗用車の売上高営業利益率(EBITベース)は利幅の小さい小型モデルを増やした影響で前期の7.1%から6.2%に低下した。
同社は高級車市場で競合のBMW、Audiを追撃するためモデル攻勢に出ている。その効果は現れ始めており、ツェッチェ社長は「2013年に開始したことの上に立ちわれわれは自信を持って2014年以降を眺望できる」と言い切った。