電気通信大手の独Deutsche Telekom(ボン)は10日、チェコ子会社T-Mobile Czech Republicへの出資比率を100%に引き上げ完全子会社化すると発表した。汎欧州総合サービスの提供を目指す戦略の一環。出資構造や企業統治体制を簡易化し、法人向けサービスの拡充を加速する。
株主連合が保有する39.23%を8億ユーロで取得する。チェコ子会社はすでに連結決算に組み入れられており、業績への影響はない。
Deutsche Telekomはチェコで現在、昨年買収したGTS Central Europeと共同で現地事業の統合を進めている。固定網の拡充を基盤に法人向けサービスを強化していく方針だ。
Deutsche Telekomは年初に就任したヘットゲス新社長の下で従来の積極買収戦略を継続するもようだ。メディア報道によると、ギリシャでは現地の提携先であるOTEの買収を目指し、スロベニアでも同業Telekom Slovenijeの民営化に関心を示しているという。