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2014/2/19

総合 - ドイツ経済ニュース

低賃金セクターの協定賃金、やや改善

この記事の要約

労組系の経済・社会科学研究所(WSI)は6日、いわゆる低賃金セクターの賃金協定に関するレポートを発表した。それによると、労使協定で最低賃金を導入している40業界、計4,750種類の職務等級グループのうち、最低賃金が8.5 […]

労組系の経済・社会科学研究所(WSI)は6日、いわゆる低賃金セクターの賃金協定に関するレポートを発表した。それによると、労使協定で最低賃金を導入している40業界、計4,750種類の職務等級グループのうち、最低賃金が8.5ユーロに達していないのは13年12月時点で全体の10%だった。1年前に比べ1ポイント減少している。8.5~10ユーロ未満のグループも1ポイント減の9%と、低賃金セクターは少なくなっている。10ユーロ以上のグループは78%から79%に上昇した。

最低賃金8.5ユーロ未満の職務等級が最も多かったのは農業(アスパラガス収穫などの季節労働)で、100%に達した。生花業(87%)、理美容(73%)、警備(43%)、農園・果樹園(29%)、建物清掃(28%)も多い。一方、10ユーロ以上の協定賃金が大半を占める業界は金属(自動車・電機など)、化学、銀行、民間廃棄物処理・リサイクル、建築、鉄鋼だった。

WSIの担当者は協定賃金の上昇について、「労働条件の改善に向けた労働組合の取り組みに加え、新政権が全国一律の最低賃金導入方針を決めたことが大きい」と指摘した。