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2014/2/26

総合 - ドイツ経済ニュース

ドイツの財政収支が2年連続で黒字に

この記事の要約

ドイツ連邦統計局は25日、連邦(国)と州、市町村、社会保険機関を合わせた2013年の財政収支が3億ユーロの黒字となったと発表した。黒字計上は2年連続。雇用の拡大と賃金の上昇を受けて税・社会保険料収入が拡大していることが大 […]

ドイツ連邦統計局は25日、連邦(国)と州、市町村、社会保険機関を合わせた2013年の財政収支が3億ユーロの黒字となったと発表した。黒字計上は2年連続。雇用の拡大と賃金の上昇を受けて税・社会保険料収入が拡大していることが大きい。ユーロ加盟国で財政黒字を計上したのはドイツだけだった。

統計局は1月中旬の時点で13年の財政収支が17億ユーロの赤字に転落したとしていたが、今回、上昇修正した。財政収支の対国内総生産(GDP)比率は0.0%の黒字で、当初発表(0.1%の赤字)から引き上げられた。

部門別では社会保険機関と市町村がそれぞれ66億ユーロ、35億ユーロの黒字となった。連邦(国)と州は各68億ユーロ、30億ユーロの赤字だったが、前年に比べ半減している。

社会保険機関の黒字額は前年の183億ユーロから大幅に減少した。労使が折半する公的年金保険料率の引き下げ(0.7ポイント減の18.9%)のほか、社会保険向け国庫負担の削減と各四半期の初回受診時に支払う診察料(10ユーロ)の廃止が反映された。

欧州連合(EU)基準の財政収支は2億ユーロの黒字だった。

ドイツの財政収支は09年のリーマンショックと10年の大規模な景気対策で赤字が膨張したが、経済が速やかに回復したため、12年には5年ぶりに黒字転換を果たした。