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2014/3/5

経済産業情報

シーメンスがブラジルで痛手、公共受注から5年間締め出し

この記事の要約

電機大手の独シーメンスが1月末以降、ブラジルの公共受注から排除されている。過去の入札で同社が賄賂を支払っていた事実を受けた措置。シーメンスはメディアの問い合わせに対し、法的手段を取る考えを明らかにした。 同社は1999~ […]

電機大手の独シーメンスが1月末以降、ブラジルの公共受注から排除されている。過去の入札で同社が賄賂を支払っていた事実を受けた措置。シーメンスはメディアの問い合わせに対し、法的手段を取る考えを明らかにした。

同社は1999~2004年にかけて、ブラジル郵政当局の入札で政治家に賄賂を支払っていた。これを受け、現地の裁判所は昨年8月、シーメンスを公共入札・受注から5年間、全面的に締め出すことを決定した。同社はこれを不服として上訴したものの、連邦裁判所は1月末の決定で下級審の判断を支持。受注からの排除命令を即日付けで発効させた。

ブラジルでは経済発展やサッカー・ワールドカップ(W杯)、オリンピックを控え大型公共受注が目白押し。公共入札に参加できないことは大きなビジネスチャンスを逃すことを意味する。

シーメンスは地下鉄・近郊鉄道の入札でもカルテルを結んでいたことが明らかになっているほか、同カルテルの一環で賄賂を供与していた疑いが持たれている。同国では現在、政治の腐敗や公費の浪費に対する市民の批判が高まっており、シーメンスの企業イメージは悪化している。