ドイツの特許管理会社IPComが知財権侵害を理由に米アップルを提訴している。1日付『南ドイツ新聞』が報じたもので、15億7,000万ユーロの支払いを要求しているという。
IPComは自動車部品大手のボッシュが開発した携帯電話に関する特許群「#100」を07年に取得した。同特許は緊急通報機能を作動させる際に必要な技術で、UMTS、LTE通信規格対応機にはすべて搭載されているという。
IPComは同特許を利用した携帯端末1台につき数ユーロの特許料支払いを製造元メーカーや電気通信事業者に要求。ドイツテレコムは昨年、同社と和解し、支払いに応じた。
IPComは今年4月には、台湾メーカーHTC(宏達国際電子)製の携帯電話機の販売差し止めを求める訴訟を家電量販チェーンSturn、Media Marktを相手取って起こす予定だ。IPComの特許をHTCが利用しているにも関わらず、特許料の支払いを拒否しているため、同社製品を販売するSturn、Media Marktを提訴する。