高級車大手の独BMW(ミュンヘン)が米国での生産台数を引き上げるもようだ。19日付『ハンデルスブラット』紙が消息筋の情報として報じたもので、SUV需要の拡大に対応する狙いという。
BMWは現在、米サウスカロライナ州のスパータンバーグ工場でSUV「X3」「X5」「X6」を生産している。生産台数は年30万台。同社は組み立てラインを拡張するとともに生産のボトルネックである塗装施設を新設し、生産台数を中期的に40万台へと引き上げる。新たに「X4」を製造するほか、旗艦モデル「7シリーズ」をベースとしたSUV「X7」を手がけることも検討しているという。
米国市場では新車の3台に1台をSUVが占めており、SUVの拡充が販売を伸ばすうえで重要となっている。米国販売が増えれば、同社最大の市場となった中国への依存度を引き下げることもできる。