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2014/3/26

企業情報

HeidelbergCement AG―屋根瓦事業売却へ―

この記事の要約

セメント大手の独HeidelbergCement(ハイデルベルク)は19日の決算発表で、屋根瓦事業の売却方針を明らかにした。債務の圧縮に充てる考え。売却益で最低15億ドルを見込む。 同社は2007年に英同業Hansonを […]

セメント大手の独HeidelbergCement(ハイデルベルク)は19日の決算発表で、屋根瓦事業の売却方針を明らかにした。債務の圧縮に充てる考え。売却益で最低15億ドルを見込む。

同社は2007年に英同業Hansonを買収したことで財務が悪化。純債務が146億ユーロに膨らんだ。その後、債務の圧縮に取り組み、経営危機を脱したものの、13年末現在も75億ユーロを抱えている。リーマンショックのような金融・経済危機が再び到来すると、経営が悪化しかねないため、純債務を65億ユーロ未満に削減する意向だ。

13年12月期の売上高は139億3.600万ユーロで、前期を0.6%下回った。北米事業が回復に転じたものの、ユーロ高で売り上げが目減り。営業利益(OIBDベース)も2.1%減の24億2,400万ユーロに落ち込んだ。最終利益は利払い費の減少と特殊要因の効果で前期の2億8,500万ユーロから約3倍の7億4,500万ユーロに拡大した。

今期は増収増益を見込む。新興国市場は利上げで成長が鈍るものの、先進国市場は成長が加速するとみている。