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2014/3/26

経済産業情報

ロシア軍への納入に独政府がストップ

この記事の要約

軍需大手の独ラインメタルがロシア軍に製品を納入する計画に、ドイツ政府が待ったをかける意向だ。クリミア自治共和国の併合手続きを進めるロシアに圧力をかけることが狙いで、同省はメディアの問い合わせに、現状では同輸出を支持できな […]

軍需大手の独ラインメタルがロシア軍に製品を納入する計画に、ドイツ政府が待ったをかける意向だ。クリミア自治共和国の併合手続きを進めるロシアに圧力をかけることが狙いで、同省はメディアの問い合わせに、現状では同輸出を支持できないとの立場を明らかにした。

ラインメタルは2011年、戦闘シミュレーション訓練施設をロシア軍から1億ユーロで受注した。同施設はニジニ・ノヴゴロドの西およそ70キロのムリノに設置するトレーニングセンター向けで、現在製作中。同センターは年内に開設予定で、年3万人の兵士を訓練できるという。

政府はラインメタルが受注した当時、取引を承認したが、クリミア問題を受けて姿勢を転換した。与野党の政治家からも承認の取り消しを求める声が出ており、与党・キリスト教民主同盟(CDU)のルプレヒト・ポレンツ連邦議会(下院)議員は、戦闘訓練施設の引き渡しを認めると誤ったシグナルを送ることになるとの見方を示した。