照明大手の墺Zumtobel(ドルンビルン)は2日、包括的な組織再編計画を発表した。生産拠点や調達・販売網の統廃合を通して事業コストを圧縮。2017年5月期までに売上高営業利益率(EBITベース、特殊要因を除く)を現在の4.6%から8~10%に引き上げる意向だ。これらの措置に伴い従業員(7,160人)の約8%に当たる600人を整理する。ウルリヒ・シューマッハー社長がフランクフルトで開催中の業界見本市「Light+Building」で明らかにした。
世界に計18カ所ある製造拠点のうち4~6カ所を閉鎖、売却あるいは縮小する。工場の統廃合は基本的に欧州から中国への生産移管を通して進める考え。2拠点については買収に関心を示す投資家がすでに現れたという。
同社は「Zumtobel」と「Thorn」ブランドで事業を展開している。これまでは同じ国でも両ブランドの調達・販売網が別々となっていたが、今後は一元化し無駄を省く意向だ。
人員整理は製造部門が中心で450人が該当。調達・販売部門でも150人を削減する。人員整理コストとして今年3-5月期(第4四半期)と15年5月期にそれぞれ1,500万~2,000万ユーロを計上する。
シューマッハー社長は独半導体大手Infineonの元社長で、Zumtobelの社長には昨年10月に就任した。コストカッターとして有名だが、強引な経営手法がたたってInfineon社長職から解任された経歴がある。