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2014/4/9

経済産業情報

乗用車新車登録4カ月連続増加、3月+5.4%に

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2014年3月の乗用車新車登録台数は29万6,408台で、前年同月を5.4%上回った。増加は4カ月連続で、1~3月の累計も前年同期比5.6%増の71万1,753台に拡大した。 3月 […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2014年3月の乗用車新車登録台数は29万6,408台で、前年同月を5.4%上回った。増加は4カ月連続で、1~3月の累計も前年同期比5.6%増の71万1,753台に拡大した。

3月の伸び率が最も大きかった部門は大型車で34.3%増加。SUVも26.3%増と大きく伸びた。キャンピングカーとスポーツ車はそれぞれ11.7%減、7.5%減と振るわなかった。

動力源別ではガソリン車が最大で、全体の51.9%を占めた。ディーゼル車は46.5%で、前月の48.5%から後退した。電気駆動車は新規登録台数が823台にとどまったものの、前年同月比の増加率は330.9%に達した。

新車の走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は平均135.0グラムで、前年同月を2.2%下回った。

ブランド別の登録台数ではスズキの伸び率が最も大きく、前年同月比48.3%増の2,648台を記録した。これにジャガー(35.9%増の719台)、日産(34.3%増の8,861台)が続く。

ドイツ車はポルシェ(13.5%減の1,982台)とスマート(16.0%減の2,252台)が減少した以外はすべて増加した。各ブランドの実績はフォードが20.7%増の1万9,742台、オペルが12.3%増の2万2,131台、ミニが9.2%増の3,205台、アウディが4.1%増の2万4,435台、メルセデスが3.0%増の2万6,456台、フォルクスワーゲン(VW)が2.8%増の5万8,798台、BMWが0.5%増の2万3,787台。

スズキと日産以外の日本車はマツダが21.4%増の6,742台と大きく拡大し、トヨタ(4.7%増の7,535台)とスバル(2.9%増の993台)も前年同月を上回った。その他のブランドはホンダが0.4%減の2,477台、レクサスが3.5%減の165台、三菱が18.2%減の1,954台だった。

日本車以外の主な輸入車ではボルボ(21.0%増の3,028台)、シュコダ(10.6%増の1万7,735台)、シトロエン(10.4%増の4,858台)、ランドローバー(10.1%増の1,563台)、セアト(8.4%増の8,590台)、現代(5.0%増の1万164台)、プジョー(4.9%増の5,027台)、ダチア(3.1%増の3,975台)、ルノー(2.3%増の1万1,606台)が増加。フィアット(8.3%減の6,920台)、起亜(11.5%減の4,884台)は減少した。

新車登録に占める割合が最も大きかったブランドはVWで19.8%に達した。これにメルセデス(8.9%)、アウディ(8.2%)、BMW(8.0%)が続く。輸入車のなかではシュコダがダントツ1位で、6.0%に上った。2位はルノー(3.9%)、3位は現代(3.4%)。日産は前月の2.3%から3.0%へと大きく伸び、トヨタ(2.5%)を抜いて日本車1位となった。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した3月の国内乗用車生産台数は51万9,700台で、前年同月を10%上回った。輸出台数も同7%増の39万4,700台に拡大している。1~3月の累計は生産台数が前年同期比11%増の147万5,200台、輸出台数が同10%増の114万3,600台だった。VDAのマティアス・ヴィスマン会長は、消費者景況感の改善を背景に欧州自動車市場が緩やかながら回復に向かっているとの見方を示した。