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2014/4/9

経済産業情報

ハノーバーメッセ開幕、パートナー国オランダは250社参加

この記事の要約

世界最大の産業見本市、ハノーバー国際産業技術見本市(ハノーバーメッセ)が7日、開幕した。今回は世界60カ国から前回(2012年)を3%上回る約5,000社が出展。国外からの出展者が51%と国内勢を上回った。ドイツに次いで […]

世界最大の産業見本市、ハノーバー国際産業技術見本市(ハノーバーメッセ)が7日、開幕した。今回は世界60カ国から前回(2012年)を3%上回る約5,000社が出展。国外からの出展者が51%と国内勢を上回った。ドイツに次いで出展者が多かった国は中国(500社)、イタリア(260社)で、パートナー国となったオランダも250社に上った。一方、13年のパートナー国だったロシアからの出展者は60社と、1年前(160社)の約3分の1にとどまった。

6日夕方の開会式で挨拶に立ったメルケル首相は、急速な進化・発展を遂げるデジタル社会に触れ、「自分の業界の枠にとらわれず、新たな技術に対して柔軟な好奇心を持ち続け、新たな世界の流れと歩みをともにする必要がある」と指摘。電気通信分野で欧州は世界トップ水準にあるとは言い難いとして、世界の流れに後れを取らないためにはさらなる取り組みが必要と呼びかけた。

また、パートナー国であるオランダについては、「ドイツにとって、フランスに次ぐ貿易相手国。貿易相手としてのオランダの重要性はあまり知られていないが、同国の輸出の4分の1はドイツ向けだ」と述べ、両国の経済的なつながりの強さを強調した。オランダのルッテ首相も「マイクロスコープから人工腎臓、CD、ブルートゥース、無線LANまで、我々オランダ人が発明した。電子機器に組み込まれた半導体チップの65%も、我が国の半導体製造装置メーカーであるASMLの装置で製造されているが、これもほとんど知られていない」と発言し、今回パートナー国としてハノーバーメッセに参加することで、工業国としてのオランダの認知度を高められるとの考えを示した。