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2014/4/9

経済産業情報

「会社への愛着心、全くなし」、従業員の6人に1人

この記事の要約

コンサルティング会社Gallupがドイツの被雇用者1,300人を対象に実施した職場での貢献意欲(エンゲージメント)に関するアンケート調査で、「職場の目標達成に向けて積極的に仕事をしたい」と回答した人は16%にとどまった。 […]

コンサルティング会社Gallupがドイツの被雇用者1,300人を対象に実施した職場での貢献意欲(エンゲージメント)に関するアンケート調査で、「職場の目標達成に向けて積極的に仕事をしたい」と回答した人は16%にとどまった。大多数(67%)は「決められた業務をこなすだけ」と回答しており、「職場との感情的なつながりは全くない(心の中ではもう辞めている)」も17%に上った。

職場との感情的なつながりは離職率やモチベーションに大きくかかわってくる。「1年後も同じ会社に在籍していると思いますか」と質問したところ、エンゲージメントが高い人では93%が「そう思う」と回答したのに対し、エンゲージメントが低い人では76%、エンゲージメントがまったくない人では45%に過ぎなかった。「今の会社で仕事のキャリアを積みたいですか」の質問に「そうしたい」と回答した人はそれぞれ65%、46%、21%だった。

エンゲージメントのない社員は◇欠勤が多い◇業務改善につながるアイデアが皆無◇生産性が落ち、製品・サービスの質も低下する◇辞めるリスクが高くノウハウの継承ができない――などの問題を生み出し、企業にとって大きな損失につながる。Gallupの試算によると、エンゲージメントのない社員がもたらす経済的損害はドイツ全体で年985億~1,184億ユーロに上るという。