独最大の靴販売店Goertz(ハンブルク)は14日、独投資会社Afinumから40%の出資を受けることで合意したと発表した。Goertzはインターネット通販の台頭で業績が悪化。事業再建に向けて戦略投資家を模索していた。Afinumの出資額は公表しないことで合意した。
Goertzは1875年創業の老舗で、2011年に初めて赤字へと転落した。収益力の改善に向けてドイツ国内に計240カ所あった店舗を現在、約170カ所まで削減。従業員数も4,000人から3,200人に減らした。今年初にはスイス事業を投資会社GFグループに売却している。
戦略投資家の模索は昨年8月に開始。当初は通販大手のOttoと交渉したものの、事業戦略で方針が合わず、破談となった。その後、Renoブランドで靴販売チェーンを展開する競合HRグループとも交渉したが、HRが過半数資本の取得を条件としたためまとまらなかった。
Afinumは2000年の設立で、ミュンヘンに事業拠点を置く。中小・中堅企業を対象に出資活動を展開しており、昨年は約200年の歴史を持つ老舗家具メーカーThonetに資本参加した。GoertzはAfinumの支援を受けてネット通販事業などを強化していく。すでに2013年決算で営業黒字転換を果たしている。