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2014/4/16

経済産業情報

北アフリカからの送電プロジェクト、電力大手エーオンなどが撤退

この記事の要約

北アフリカと中東に風力発電パーク、メガソーラーを設置し、電力を欧州に輸送するデザーテック計画から、独エネルギー大手のエーオンと建設大手のビルフィンガーが撤退する。広報担当者の発言として『南ドイツ新聞』などが報じた。同計画 […]

北アフリカと中東に風力発電パーク、メガソーラーを設置し、電力を欧州に輸送するデザーテック計画から、独エネルギー大手のエーオンと建設大手のビルフィンガーが撤退する。広報担当者の発言として『南ドイツ新聞』などが報じた。同計画からはすでに電機大手のシーメンス、自動車部品大手のボッシュも撤退しており、計画の実現が危ぶまれそうだ。

エーオンは同計画が立ち上げられた2009年からのメンバー。推進機関DIIへの参加契約は年末で切れるものの、広報担当者は更新しないことを明らかにした。

デザーテック計画では中東・北アフリカから欧州への送電量を2050年までに600テラワットとすることを目指している。投資総額は4,000億ユーロと莫大な規模に達する見通しで、コストが割に合わないとの批判がある。また、発電施設を設置する中東・アフリカ諸国の電力需要が今後、大きく伸びる可能性が高く、欧州に十分な量を供給できない恐れもある。

エネルギー大手の独RWEとミュンヘン再保険はデザーテックを今後も推進していく意向を示している。