電機大手の独Siemens(ミュンヘン)は20日、中国の自動車大手・北京汽車(BAIC)と共同で電気自動車(EV)、ハイブリッド車用モーターの合弁生産会社を設立することで合意したと発表した。Siemensは自動車部品事業から2007年に撤退しており、今回の合弁により再参入することになる。出資比率や出資額は明らかにしていない。
合弁会社Beijing Siemens Automotive E-Drive System Co. Ltdを設立する。北京に工場を建設して年内に少量生産を開始。15年には量産体制に入る。年産能力は10万台強で、両社は将来引き上げることも視野に入れている。
中国では工場や自動車の排ガスでスモッグが深刻化している。このため政府は環境対策の強化に乗り出しており、両社はこれに沿ってモーターを合弁生産。製品をBAICのモデル(S、C、Lシリーズの3種類)に供給する。Siemensの広報担当者は『南ドイツ新聞』に対し、将来的にBAIC以外の自動車メーカーと提携する可能性があることを明らかにした。
Siemensは07年、自動車部品部門VDOを独Continentalに売却し、サプライヤー事業から撤退した。