電機大手の独Siemens(ミュンヘン)が製錬・圧延設備を手がける完全子会社の墺Siemens VAI Metals Technologies GmbHを三菱重工業に売却するとの観測が浮上している。墺地方紙『オーバーエスターライヒッシェ・ナハリヒテン』が26日報じたもので、同子会社の資本70%を三菱重工に譲渡する。5月7日に取引を公表する予定という。
Siemens VAIは墺鉄鋼大手Voestalpineの元子会社で、Siemensには2005年に買収された。リンツに本社を置き、従業員数は世界全体で約9,000人。
Siemens VAIの買収には三菱重工以外の企業も意欲を示していたが、三菱重工はSiemensと取引関係が深いため、落札したという。
SiemensはSiemens VAIに今後も30%出資し、同社向けのサプライヤーとしての地位を維持する。Siemens VAIにはオートメーション機器とエンジンを供給している。