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2014/4/30

企業情報

MIFA―経営危機で自治体が支援―

この記事の要約

独自転車最大手のMIFA Mitteldeutsche Fahrradwerke(ザンガーハウゼン)が地元自治体の支援を受ける予定だ。2013年の業績が計画を大きく下回り経営が悪化したためで、同社はコスト削減に向けて事業 […]

独自転車最大手のMIFA Mitteldeutsche Fahrradwerke(ザンガーハウゼン)が地元自治体の支援を受ける予定だ。2013年の業績が計画を大きく下回り経営が悪化したためで、同社はコスト削減に向けて事業所の敷地を570万ユーロで自治体に売却し、リースバックの形で借り受ける。また、外部から最高再建責任者(CRO)を登用して経営再建を進めていく。

MIFAは13年通期売上高を当初、前期比約8~16%増(1億2,000万~1億3,000万ユーロ)と見込んでいたが、期待していたほど需要が伸びず、前期をわずかに上回る1億1,500万ユーロにとどまった。また、社内で使うソフトウエアのトラブルが原因で第2・第3四半期の原料コストを低く見積もり過ぎていたため、実際のコストが計画を大きく上回った。最終損益(特別項目調整後)は12年の黒字(110万ユーロ)から1,500万ユーロの赤字(暫定値)に転落した。

同社は再建策を早急にまとめることが最優先課題と判断し、15日に予定していた決算報告会を6月に延期。また、健康上の理由からペーター・ヴィヒト取締役を解任した。経営コンサルタントのシュテンファン・ヴェーニガー弁護士を新たにCROに招へいしするなど役員人事も刷新している。