欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2014/4/30

経済産業情報

米消費者が独コンチネンタル提訴、GM車の不具合問題で

この記事の要約

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の大量リコール(無料の回収・修理)をめぐる問題で、当該車両を購入した消費者25人は16日、GMにエアバッグを納入した独コンチネンタルをカリフォルニア州サンタアナの連邦裁判所に提訴し […]

米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)の大量リコール(無料の回収・修理)をめぐる問題で、当該車両を購入した消費者25人は16日、GMにエアバッグを納入した独コンチネンタルをカリフォルニア州サンタアナの連邦裁判所に提訴した。車両に問題がある事実をつかんでいたにもかかわらず、対策を取らなかった批判している。コンチネンタルはメディアの問い合わせに、批判は根拠に欠けると反論した。

GMはイグニッションスイッチ(始動装置)の不具合を理由にリコールを行っている。対象となる車両は計260万台。運転中の振動などでエンジンキーが回り電源が切れるため、エンジンが停止し、エアバッグ、ブレーキ倍増装置、パワーステアリングも機能しなくなる。同不具合が原因で少なくとも13人が死亡した。

原告の弁護士によると、コンチネンタルは同問題を2005年時点でGMから伝えられていたにもかかわらず、イグニッションスイッチが切れてもエアバッグが作動するよう設計を変更しなかったうえ、米道路交通安全局(NHTSA)に報告も行わなかったという。

これに対しコンチネンタルは、電源オフ時にエアバッグが作動しないのは車両の停止時や修理時に開くリスクを回避するための安全対策だと指摘。原告の批判は的外れだと反論している。

GMのサプライヤーではイグニッションスイッチを納入した米デルファイも提訴されている。GMは2009年に経営破たんした関係で、それ以前の事故については民事上の責任を免れる可能性がある。