ドイツ人の大半はアルディなどのディスカウントスーパーで購入した安ワインを飲んでいる――。ドイツで支配的なこんな見方に疑問を投げかける調査レポートを経営学・市場調査研究所の研究者が作成した。同レポートを入手した『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が23日付で報じた。
市場調査大手のGfKが2011年に実施した調査では、国内のディスカウントスーパーで販売されるワイン(0.75リットル)の平均価格が2ユーロ未満だった。ワイン消費者の半数以上は1本当たり購入額が3ユーロを下回っている。
これに対し、経営学・市場調査研究所の研究者が行った調査では平均購入額が4.7ユーロと高かった。ワイン消費者の約30%はほとんどディスカウントスーパーで購入しているものの、ワイン農家およびワイン農協で直接購入する人もそれぞれ16%、7%と少なくない。
また、製造元ないし専門店でワインを購入する人は全体の3分の1にとどまるものの、ドイツ全体の消費額の60%以上を占める。レポートの共同執筆者であるディーター・ホフマン教授は、ワイン消費のあり方はこれまで考えられていたより多様で、高価格帯製品市場がニッチだという見方も誤りだと指摘した。