電機大手の独Siemens(ミュンヘン)が英Rolls-Royceの石油・ガスタービン事業を買収する見通しだ。ブルームバーグ通信などが4月29日報じたもので、両社は交渉している事実を追認した。Siemensは新戦略を発表する7日の記者会見で正式に公表するもよう。
Rolls-Royceの石油・ガスタービン事業は収益力が弱く、非中核事業の取り扱いとなっている。航空機エンジンの技術を活用した小型タービンに強い。Siemensは小型タービン製品を持たないことから、Rolls-Royceの事業を譲り受ける。買収金額は10億ユーロを下回るもようだ。
Rolls-Royceの石油・ガスタービン事業はエネルギー設備部門の一部をなしている。同部門の売上高は10億ポンド強(約13億ユーロ)。同部門には原発関連事業が含まれるものの、Siemensは原発事業から撤退しており、取得しないとみられる。