自動車大手Volkswagen（VW、ヴォルフスブルク）の米国販売が不調だ。主力ブランドVWの4月の実績は3万831台で、前年同月から8.4％減少。1年前の水準を13カ月連続で割り込んだ。
4月の同国市場は推定で前年同月比8％増の140万台に拡大した。独メーカーはおおむね好調で、Daimlerは12.1％増の2万9,329台となり過去最高を更新。VWグループのAudiも19％増の1万5,653台に達し、40カ月連続で販売を伸ばした。Porsche（1％増の4,072台）は過去最高を更新し、BMWグループも2.0％増の2万9,592台に拡大している。
VWブランドが伸び悩んでいるのは、モデル数が少ないうえ、モデルチェンジのスピードも遅いためだ。VWグループのベルント・オスターロー事業所委員長は1月の時点で、テネシー州チャタヌーガ工場で生産する中型車「Passat」のマイナーモデルチェンジを1年おきに行っていないことを指摘している。
VWはトヨタを抜いて世界最大の自動車メーカーになるとの目標を掲げている。これを達成するには世界2位の規模を持ちVWが出遅れている米国市場での大幅な販売増が欠かせないとみられている。
