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2014/5/14

経済産業情報

独バイオ医薬品市場、13年は8.5%拡大

この記事の要約

研究開発型製薬工業会(VfA)が7日発表したレポート(『ドイツにおける医療バイオテクノロジー 2014年版』)によると、ドイツ国内のバイオ医薬品市場規模(薬局・病院向け出荷価格ベース)は昨年65億4,500万ユーロとなり […]

研究開発型製薬工業会(VfA)が7日発表したレポート(『ドイツにおける医療バイオテクノロジー 2014年版』)によると、ドイツ国内のバイオ医薬品市場規模(薬局・病院向け出荷価格ベース)は昨年65億4,500万ユーロとなり、前年を8.5%上回った。伸び率は医薬品市場全体(306億ユーロ)の4.1%を大きく上回っており、医薬品市場に占める割合は前年の20.5%から21.4%に拡大した。レポートはVfAバイオ製薬部会の委託を受けてボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が毎年、作成している。

バイオ医薬品売上高の伸び率が特に大きかった疾患分野は免疫疾患とがんで、それぞれ14%増の17億5,400万ユーロ、10%増の13億7,200万ユーロに拡大した。

疾患分野別の医薬品市場でバイオ医薬品の割合が最も高いのは免疫疾患薬で、74%を占めた。これに代謝疾患とがんがそれぞれ37%で続く。

バイオ医薬品の新規販売許可件数は14件で、01年以来の高水準に達した。医薬品全体の新規販売許可(49件)に占める割合は29%で、前年の18%から大きく増加している。

バイオ医薬品の治験件数は587件で、2%増加した。内訳は第1相試験が4%増の228件、第2相試験が2%減の244件、第3相試験が5%増の115件だった。

治験件数が最も多い疾患はがんで、188件(前年比6%増)に上った。2位は感染症で121件(6%減)、3位は免疫疾患で111件(2%増)。代謝疾患は13%増の43件、中枢神経疾患は22%増の33件、血液疾患は横ばいの31件、呼吸器疾患は17%増の28件だった。