独製薬・化学大手のMerck(ダルムシュタット)は15日の決算発表で、製薬部門の第1四半期の研究開発費が2億9,800万ユーロとなり、前年同期の3億2,200万ユーロから7%減少したことを明らかにした。開発リスクの軽減策が反映された格好。
同社は過去数年間、新薬開発のとん挫で大きな痛手を負った。これを受けコストが最もかさむフェーズ3(臨床試験の最終段階)のプロジェクトを縮小。コストが相対的に少ないフェーズ1、フェーズ2のプロジェクトを拡充している。
2014年第1四半期(1~3月)決算の売上高は26億1,390億ユーロで、前年同期を1.7%下回った。ユーロ高に伴う為替差損とライセンス収入の減少が響いた格好で、営業利益(EBITDAベース、特別費を除く)も0.7%増の8億710万ユーロと小幅な伸びにとどまった。