特殊印刷大手の独Giesecke & Devrient（G&D、ミュンヘン）は22日、ドイツの国有印刷会社Bundesdruckereiと共同で合弁会社を設立すると発表した。パスポートなど証明書の発行ソリューション分野で国外事業を統合する。国内の当該事業は合弁の対象としない。
新会社Veridos GmbHをベルリンに設立する。出資比率はG&Dが60％、Bundesdruckereiが40％。ギリシャに生産拠点を構えるほか、カナダ、メキシコ、ブラジルに子会社を設置する。独禁当局の承認を経て今年半ばから営業を開始する予定だ。従業員数は約400人。売上見通しは明らかにしていない。
偽造されにくい安全な証明書の需要は世界的に高まっており、G&DとBundesdruckereiはすでにラトビアの運転免許証作成や、コソボのIDカード作成業務を共同で引き受けている。市場の将来性が高いうえ、両社の事業の補完性も高いことから、今回の合弁設立に踏み切った。合弁会社ではパスポート、IDカード、医療保険カード、証明証管理、出入国管理、電子IDなどの分野でソリューションを提供していく。
