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2014/5/28

経済産業情報

こんな職場は敬遠される、「夜勤」「シフト勤」「締め切りあり」

この記事の要約

頻繁に残業がある企業のほぼ2社に1社が人材確保に苦労していることが、連邦労働局(BA)傘下の労働市場・職業研究所(IAB)が19日に発表した調査レポートで明らかになった。残業が全くあるいはほとんどない企業ではこの割合は3 […]

頻繁に残業がある企業のほぼ2社に1社が人材確保に苦労していることが、連邦労働局(BA)傘下の労働市場・職業研究所(IAB)が19日に発表した調査レポートで明らかになった。残業が全くあるいはほとんどない企業ではこの割合は3社に1社にとどまった。

IABは国内の民間企業・行政機関1万4,000カ所を対象に2012年に調査を実施。敬遠されがちな労働条件について質問したところ、新規採用した職種に「業務上の締め切りや期限がある」と回答した事業所は58%に上り最も多かった。これに「肉体的な負担」(36%)、「週末の勤務」(26%)、「シフト・夜勤」「業務内容の急な変更」(各25%)、「高温な環境・汚れ・騒音」(23%)、「残業」20%)、「勤務時間の急な変更」(19%)、「複数の勤務地で勤務」(18%)が続いた。

これらの労働条件を持つ職種で人材確保が難しいかと尋ねたところ、「肉体的な負担」「高温な環境・汚れ・騒音」「勤務時間の急な変更」では採用難が「頻繁にある」と「ほとんどない」とで回答の割合にほとんど差がなかった。一方、「シフト勤務/夜勤」では採用難が「頻繁にある」が41%に上り、「ほとんどない」(31%)を10ポイント上回った。また、「複数の勤務地で勤務」では採用難が「頻繁にある」が44%に達し、「ほとんどない」(30%)を14ポイントも上回った。「業務上の締め切り・期限」では「頻繁」が36%、「ほとんどない」が29%だった。

求人で求められる最終学歴と労働条件との関連をみると、「高温な環境・汚れ・騒音」「シフト勤務/夜勤」「週末勤務」といった条件の職種では学歴が上がるほど求人数が減少。「勤務時間の急な変更」「残業」「業務内容の急な変更」「業務上の締め切りや期限」といった条件の職種では、学歴が上がるほど増加している。「複数の勤務地で勤務」を伴う職種では学歴による差がほとんどなかった。