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2014/5/28

経済産業情報

独機械輸出が低調、第1四半期0.9%減に

この記事の要約

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が22日発表した2014年第1四半期の機械輸出高は357億ユーロで、前年同期を0.9%下回った。主要新興国のBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)向けが振るわず、全体が押し下げられた格 […]

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が22日発表した2014年第1四半期の機械輸出高は357億ユーロで、前年同期を0.9%下回った。主要新興国のBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)向けが振るわず、全体が押し下げられた格好。輸入高は1.6%増の141億ユーロで、機械分野の貿易収支は216億ユーロの黒字だった。

ロシア向け輸出が特に不振で、前年同期を17.2%割り込んだ。ウクライナ問題が深刻化する以前から同国経済が弱含んでいたことが反映されたという。トルコ向けも7.8%落ち込んだ。

アジア向けは2.3%減少した。最大の輸出先国である中国が2.5%減少。インドは11.7%減と大きく落ち込んだ。韓国と台湾も前年同期を下回った。一方、東南アジアは好調で、タイとベトナムはそれぞれ29.4%、65.5%伸びた。日本も3.2%増加した。

南米向けは7.8%減少。ブラジルとチリは各20.7%、42.2%低下した。

北米向けは好調で、米国は6.6%増、カナダは5.3%増だった。

欧州向けは0.2%落ち込んだものの、輸出全体の42%を占める欧州連合(EU)加盟国は2.4%増加した。

アフリカ向けは3.9%増の10億4,300万ユーロに拡大した。北アフリカに限ると増加率は5.9%に上る。

VDMAは世界の投資財需要が今後も弱含むと予想。ロシアと西側諸国の対立にも懸念を示した。EU加盟国向けは回復が続くとみている。