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2014/6/11

経済産業情報

自治体管理の橋梁、4本に1本が不合格

この記事の要約

国内の自治体が管理する橋梁30本を対象に全ドイツ自動車クラブ(ADAC)がこのほど実施した安全性調査で、リューベックのヒュクスター門橋など7本が「損傷あり/深刻な損傷あり」として「不合格」の評価を受けた。最高評価である「 […]

国内の自治体が管理する橋梁30本を対象に全ドイツ自動車クラブ(ADAC)がこのほど実施した安全性調査で、リューベックのヒュクスター門橋など7本が「損傷あり/深刻な損傷あり」として「不合格」の評価を受けた。最高評価である「秀」を獲得した橋はなく、2番目に高い評価である「優」も4本にとどまった。合格圏内に入ったのは6割だった(表参照)。

評価が最も高かったのはシュヴェリーンのドレーシュ橋。調査対象30本のうち唯一、橋梁構造の状態で「優」にランクされたほか、◇歩行者を保護する手すりの高さと安定性◇車道の広さ◇歩道・自転車道にも十分な幅が確保されている◇点検を定期的に実施している――などが評価された。

一方、リューベックのレーダー橋、ザントベルク橋など4本では鋼材の腐食・損傷など交通に影響を及ぼしかねない深刻な損傷が見つかった。

07年に実施した安全試験では4割の橋梁が不合格だった。それに比べると状況はやや改善しているものの、当時不合格になった橋の大半は自治体の財政難などから、いまだに必要な補修措置が取られておらず、ADACは「状況は依然として深刻だ」としている。