スポーツ用品世界2位の独アディダスは11日、自社製品から有害物質を排除する方針を表明した。環境保護団体グリーンピースの批判を受けた措置で、今後、他のメーカーも追随するかに注目が集まっている。
グリーンピースはサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会で使用されるスポーツ用品33種類を対象に調査を実施。有害性が指摘される過フッ素化合物(PFC)やノニルフェノールエトキシレート(NPE)が含まれていることを確認し、公表した。
アディダスはこれを受け、今後は自社製品の90%でPFCを投入しない意向を表明した。2017年末からは自社製品の99%に有害物質を一切投入しないとしている。PFCには撥水性や汚れ防止の機能があるものの、免疫システムや妊娠に悪影響をもたらすことが指摘されている。
グリーンピースによると、アディダスは20年までに自社製品から有害物質を全面排除することを3年前に確約したにもかかわらず、これまでは具体的な取り組みを行ってこなかったという。