特殊化学大手の独エボニック(エッセン)は6月26日、取締役会が作成した組織再編計画を監査役会に提出したと発表した。各事業部門の自立性を高めることで、市場・顧客のニーズにきめ細かく対応できるようにするとともに、事業効率を向上。競争力を強化する意向だ。
同社の3部門である「コンシューマー、ヘルス&ニュートリション」「エネルギー効率化」「スペシャルティ・マテリアルズ」を有限会社化し、それぞれの自立性を高める。また、インターネットサイト事業も3部門が出資する有限会社とする。
エボニックによると、「コンシューマー、ヘルス&ニュートリション」「エネルギー効率化」の2部門は顧客の個別ニーズに沿った製品造りが求められ、成長率と収益力が高い。また、競合の参入が難しい。
これに対し、「スペシャルティ・マテリアルズ」はエネルギー・原料集約型の事業で、規模や効率がものをいう。このため同社は投資や提携を通して競争力の維持・強化に努める意向だ。