半導体製造の独ダイアログ・セミコンダクターは6月26日、墺AMSとの合併に向けて協議している事実を明らかにした。英『ファイナンシャル・タイムズ(FT)』紙の報道を追認したもので、対等合併を目指している。交渉は初期段階にあり、取引が成立するかは定かでない。
ダイアログは独フランクフルト市場、AMSはスイスのチューリヒ市場にそれぞれ上場している。時価総額は現在、各17億ユーロ程度で、対等合併しやすい状況にある。
FT紙によると、合併して新会社が成立した場合、取締役会長をダイアログ、監査役会長をAMSがそれぞれ送り込む。また、上場市場をチューリヒに絞り込む。
ダイアログは英国法に基づく株式会社で、法務上の本社をロンドンに置くものの、実務上は西南ドイツのキルヒハイム・ウンター・テックを本社所在地としている。従業員数は1,000人で、昨年の売上高は前年比17%増の6億6,000万ユーロに拡大した。
ASMは墺ウンタープレムシュテッテンに本社を置き、従業員数は1,400人強。売上高は3億7,800万ユーロだった。
両社は合併により経営規模を拡大するとともに製品ラインアップを拡充。急成長する市場のニーズにきめ細かく対応できるようにする意向だ。