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2014/7/2

経済産業情報

スマートシティで再可能エネ活用、ニーダーザクセン州でプロジェク

この記事の要約

再生可能エネルギーで生活に必要な電力・暖房需要の大半をまかなうスマートシティプロジェクトが、ニーダーザクセン州中部のヒルデスハイムで進められている。モーリッツベルク地区に46世帯が入居できるスマートエネルギー集合住宅を建 […]

再生可能エネルギーで生活に必要な電力・暖房需要の大半をまかなうスマートシティプロジェクトが、ニーダーザクセン州中部のヒルデスハイムで進められている。モーリッツベルク地区に46世帯が入居できるスマートエネルギー集合住宅を建設。年齢や職業が異なる住民の節電行動データなどから、地産地消型の再可エネの活用や低炭素社会の実現に向けた可能性を検証する。

モーリッツベルク地区に建設中のスマートエネルギー集合住宅は、ソーラー発電パネル、熱電併給システム(コジェネ)、余剰電力の蓄電池、蓄熱槽、バイオガス燃焼設備を備える。住宅のエネルギー効率は非常に高く、冬季にもほとんど暖房を必要としない。

各住宅にはスマートホームのあらゆる技術が投入されており、住人は家庭内や出先からスマートフォンを通して消費電力や室温、ホームセキュリティなどを管理できる。コミュニティ内には電気自動車(EV)用充電設備も設置されている。住宅は分譲式で、これまでに16世帯が入居した。住民は30歳の比較的若い人から70歳以上の年金生活者までと多様だ。

「イノバティフェス・モーリッツベルク(Innovatives Moritzberg)」と命名された同プロジェクトにはヒルデスハイム大学、ハンゼアティック・グループ(不動産開発)、イネンズス(マイクロエネルギーシステム)が参画する。プロジェクト予算は600万ユーロで、独連邦環境省(BMU)から約80万ユーロの補助金を受けている。