トヨタ自動車がドイツで企業向け販売を強化する。同国の自家用車需要が低迷しているためで、独メーカーが牙城である社用車市場を攻略する考えだ。ドイツトヨタ(Toyota Deutschland)の細江昌樹社長への取材をもとに3日付『南ドイツ新聞』が報じたもので、昨年8.4%減の7万4,056台(レクサス=同42.2%減の1,653台=を除く)に落ち込んだ新車登録台数をまずは8万台に拡大。その後さらに10万台へと引き上げていく。
同社は独販売台数(レクサスを含む)で2006年に14万8,000台を記録し、一時は20万台の達成を目指していた。だが、その後は減少傾向が続いており、2010年以降は10万台を割り込んでいる。ドイツトヨタの保田俊朗前社長が昨年11月『ハンデルスブラット』紙に述べたところによると、販売減の背景には市場低迷のほか、利益率を引き上げるために割引販売を抑制していることがある。