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2014/7/23

総合 - ドイツ経済ニュース

独東部と西部の人件費格差なお大きく

この記事の要約

ドイツ連邦統計局が22日発表した国内東部地区(旧東ドイツ)の2012年の人件費は1時間当たり平均20.45ユーロで、西部地区(旧西ドイツとベルリン、31.94ユーロ)を26.6%下回った。公共部門では差が5.0%にとどま […]

ドイツ連邦統計局が22日発表した国内東部地区(旧東ドイツ)の2012年の人件費は1時間当たり平均20.45ユーロで、西部地区(旧西ドイツとベルリン、31.94ユーロ)を26.6%下回った。公共部門では差が5.0%にとどまったものの、製造業で37.8%と大きい。

製造業の東西格差はドイツ統一直後の1992年時点で53.4%に達していた。96年には42.7%まで縮んだものの、その後は縮小のスピードが鈍化している(2000年:42.2%、04年:41.3%、08年:40.0%)。

製造業で格差縮小が進まない背景には、製造拠点間の激しい立地競争にさらされているほか、東部地区では小企業が多いことがある。小企業(従業員数10~49人)の人件費は大企業(同1,000人以上)の半分にとどまる。

一方、1時間当たりの人件費が最も高い業界(ドイツ全体)はたばこ製造で、60.14ユーロに上った。これに放送(59.25ユーロ)、航空(57.29ユーロ)が続く。最下位の3業界は飲食(15.72ユーロ)、宿泊(15.91ユーロ)、警備・探偵(16.22ユーロ)だった。