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2014/7/23

経済産業情報

ソーセージでカルテル、21社に制裁

この記事の要約

独連邦カルテル庁は15日、ハム・ソーセージメーカーが価格カルテルを結んでいた問題で、関与した21社と責任者33人に総額3億3,800万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。各社の制裁額は明らかにしていない。連邦カルテル […]

独連邦カルテル庁は15日、ハム・ソーセージメーカーが価格カルテルを結んでいた問題で、関与した21社と責任者33人に総額3億3,800万ユーロの制裁金支払いを命じたと発表した。各社の制裁額は明らかにしていない。連邦カルテル庁が今年に入って「クロ」と認定したカルテルの件数はこれで3件目。課徴金の合計は9億6,000万ユーロに上る。

今回、制裁金支払いを命じられたメーカーはべル・ドイチュラント、ヘルタ、ヴィーゼンホーフ 、マイカなどの有名メーカーを含む21社。カルテル庁によると、21社は2003年から10年以上にわたって定期的に会合を重ね、値上げの時期や値上げ幅を事前に取り決めていた。

同庁のムント長官は、制裁総額は高いものの、関与企業が21社と多く事業規模も大きいことを踏まえると妥当な範囲内に収まっているとの見解を示した。

『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、カルテルを通報したネルケ、マイカ、ケンパーの元社員は制裁金を一部免除されたもようだ。

ムント長官が経済誌『ヴィルツシャフトボッヘ』に明らかにしたところによると、同カルテルはディスカウントスーパー大手アルディを主な標的としていた。アルディは食品小売業界のプライスリーダーであるため、カルテル関与メーカーは同社が値上げすれば、他社も追随すると読んでいた。