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2014/7/30

企業情報

バイエルン州立銀行―ハンガリー子会社売却―

この記事の要約

独バイエルン州立銀行(ミュンヘン)は24日、ハンガリー子会社MKBをハンガリー政府に売却することで合意したと発表した。同州立銀はリーマンショック後に公的支援を受けた際、資産の放出を欧州連合(EU)の欧州委員会から義務づけ […]

独バイエルン州立銀行(ミュンヘン)は24日、ハンガリー子会社MKBをハンガリー政府に売却することで合意したと発表した。同州立銀はリーマンショック後に公的支援を受けた際、資産の放出を欧州連合(EU)の欧州委員会から義務づけられており、その一環としてMKBを譲渡する。売却手続きは9月までに終了する見通しで、同州立銀はこれにより欧州委の事業放出命令をほぼ履行することになる。

MKBを5,500万ユーロで売却する。これは簿価(5,000万ユーロ)を上回るものの、MKBに対する債権2億7,000万ユーロを放棄するため、売却損を計上。狭義の中核自己資本比率(CET1比率)が0.3ポイント低下する。バイエルン州立銀のCET1比率は3月末時点で13.0%だった。

MKBは個人顧客22万人、企業顧客3万8,000社を抱えるハンガリー3位銀行で、バイエルン州立銀は1994年、MKB株95.23%を取得して子会社化した。

ハンガリーでは外貨建て住宅ローンの返済不能が急増したため、同国政府が救済措置として当該ローンの返済に為替レート固定制度を導入した。そのしわ寄せでMKBは経営が悪化。バイエルン州立銀は巨額の資金を注入してきた。

昨年はMKBが4億900万ユーロの赤字を計上したため、バイエルン州立銀の最終利益は前年比84%減の1億2,000万ユーロに後退した。今年は今回の取引が響き、赤字に転落する見通しだ。