スポーツ用品世界2位の独アディダス(ヘアツォーゲンアウラハ)は7月31日の決算発表で、2014年12月期の業績予測を引き下げた。ウクライナ危機を受けてロシア事業の見通しが大幅に悪化したほか、米ゴルフ用品事業も振るわないためで、最終利益を従来見通しの8億3,000万~9億3,000万ユーロから6億5,000万ユーロに下方修正。売上成長率も1ケタ台後半から1ケタ台半ばに引き下げた。15年までに売上高を170億ユーロに拡大するとした目標についても達成時期が後にずれ込むとしている。
14年4-6月期(第2四半期)の最終利益は前年同期比16%減の1億4,400万ユーロに後退した。サッカー・ワールドカップ(W杯)向けのマーケティング費用のほか、為替差損が影響。営業利益も13%減の2億2,000万ユーロに落ち込んだ。売上高は2%増の35億ユーロ。為替の影響を除いたベースでは増収幅が10%に上った。
ロシアではウクライナ危機と西側諸国の制裁の影響でルーブルの為替レートが大きく下落し、現地消費者の購買意欲も低下している。