製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は7月30日の決算発表で、2014年12月通期の売上高予測を従来の410億~420億ユーロから410億ユーロに下方修正した。ユーロ高を受けて売り上げが目減りしているため。
14年4-6月期(第2四半期)の売上高は104億5,800万ユーロで、0.9%の小幅な伸びにとどまった。為替と事業買収・売却を除いた実質ベースでは増収幅が6.3%に上る。営業利益(EBIT)は14.5%増の14億7,300万ユーロと好調で、最終利益も13.3%増の9億5,300万ユーロに拡大した。
部門別では製薬が好調で、EBITは32.5%増の9億6,600万ユーロに拡大した。売上高は0.9%増の48億4,500万ユーロと伸び悩んだものの、同社が最重視する特許薬の新製品5種類(「イグザレルト」「アイリーア」「スチバーガ」「エクソフィーゴ」「アデムパス」)の売上高は前年同期の2倍強の7億200万ユーロに拡大した。
農薬部門は売上高が3.3%増の24億7,000万ユーロに拡大したものの、EBITは5.2%減の4億7,000万ユーロに後退した。化学品部門は売上高が0.4%減の28億6,400万ユーロに縮小。EBITは23.8%減の1億900万ユーロと大きく落ち込んだ。