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2014/9/3

総合 - ドイツ経済ニュース

8月インフレ率、横ばいの0.8%に

この記事の要約

ドイツ連邦統計局が8月28日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.8%増となった。上げ幅(インフレ率)は前月と変わらず、欧州中央銀行(ECB)が適正水準とする2%弱を大幅に下回っている。エネルギー価格が1 […]

ドイツ連邦統計局が8月28日発表した同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.8%増となった。上げ幅(インフレ率)は前月と変わらず、欧州中央銀行(ECB)が適正水準とする2%弱を大幅に下回っている。エネルギー価格が1.9%下落し、全体が押し下げられた格好だ。前月比では物価の変動がなかった。

食料品の価格は前年同月比プラス0.3%と小幅な上昇にとどまったが、上げ幅は前月の0.1%から上昇し2カ月連続で拡大した。ロシア政府は7日、欧米の制裁に対する対抗措置として欧州連合(EU)産などの青果、肉類、乳製品の輸入を1年間禁止すると発表したが、これまでのこころ大きな影響は出ていないもようだ。ただ、小売業界では9月に入ってバターを大幅に値下げする動きが出ており、そうした動きが今後、他の製品にも広がるかが注目されている。

EU基準の消費者物価指数は前年同月比が0.8%増、前月比がプラスマイナス0%だった。

一方、EU統計局ユーロスタットが29日発表したユーロ圏の同月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比の上昇率が0.3%となり、前月の同0.4%から0.1ポイント縮小した。上げ幅は09年10月以来、約5年ぶりの低水準で、ECBに量的金融緩和を求める圧力が強まりそうだ。