投資大手のKKRは8月28日、傘下の独キッチン用品メーカーWMF(ガイスリンゲン)に対する株式公開買い付け(TOB)で目標を達成したと発表した。今後は第2位株主のFIBAと共同で持ち株会社を設立。同持ち株会社を通してスクイズアウト(他の株主からの強制的な株式の買い上げ)を実施し、WMFの上場を廃止する。
KKRはこれまで、議決権付きの普通株を71.56%、優先株を6.09%保有。FIBAは普通株25.07%を保持してきた。
KKRは今回、優先株を対象にTOBを実施。KKRとFIBAの出資比率を計90.3%に拡大し、スクイズアウトの要件である90%以上を確保した。
KKRはこれらの措置により上場に伴う業務上の手間をなくし、経営のスピードアップを図る考えだ。
持ち株会社の経営権はKKRが取得する。