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2014/9/3

経済産業情報

化学業界が14年業績予測引き下げ、第2四半期の景気失速で

この記事の要約

独化学工業会(VCI)は2日、2014年の業界(製薬を含む)生産成長率を従来予測の2%から1.5%に下方修正した。第2四半期(4~6月)の景気失速を受けたもので、出荷価格の低下率も従来見通しの0.5%から1%に修正。業界 […]

独化学工業会(VCI)は2日、2014年の業界(製薬を含む)生産成長率を従来予測の2%から1.5%に下方修正した。第2四半期(4~6月)の景気失速を受けたもので、出荷価格の低下率も従来見通しの0.5%から1%に修正。業界売上高は前年比1.5%増の1,930億ユーロから1%増の1,925億ユーロに引き下げた。VCIのカールルートヴィヒ・クレイ会長(メルク社長)は、地政学リスクがさらに悪化しなければ需要は下半期にやや回復すると述べ、業界の景気はウクライナ問題などの成り行きにかかっているとの見方を示した。

第2四半期の業界売上高は前期比1.2%減の458億ユーロ(季節調整値)に後退した。特に国内(2.8%減の178億ユーロ)で下落幅が大きかった。地政学上のリスクの増大を受けて顧客産業が生産を縮小したことが響いた格好。設備稼働率は前期の85.1%から84.4%に低下し、業界生産高も2.3%落ち込んだ。出荷価格には変化がなかった。