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2014/9/24

総合 - ドイツ経済ニュース

「60歳から週3~4日勤務を」、化学労組が要求

この記事の要約

独化学労組IG BCEは17日、高齢労働者の勤務体制柔軟化を来年の労使交渉で雇用者サイドに要求する方針を固めた。60歳以上の労働者が週当たりの労働時間を短縮できるようにする考え。要求内容を今後、具体化し11月に正式決定す […]

独化学労組IG BCEは17日、高齢労働者の勤務体制柔軟化を来年の労使交渉で雇用者サイドに要求する方針を固めた。60歳以上の労働者が週当たりの労働時間を短縮できるようにする考え。要求内容を今後、具体化し11月に正式決定する予定だ。労使交渉を統括するペーター・ハウスマン委員は「週3~4日勤務はユートピアでなく、被用者が健康な状態で年金生活に入るために必要な措置だ」と述べ、労使交渉への意気込みを示した。化学雇用者団体BAVCは拒否の構えを見せている。

IG BCEは特に、工場勤務の労働者を念頭に置いている。工場ではシフト勤務が行われており、高齢労働者には肉体的に大きな負担となっているためだ。

ドイツでは公的年金の支給開始年齢が毎年、月単位で引き上げられており、2029年には現在の65歳から67歳に上昇する。同労組はこれを踏まえ、67歳まで健康を維持するためには勤務時間の大幅な削減が欠かせないと強調している。

政府は年金受給年齢ルールを柔軟化する考えで、現在、法改正の準備を進めている。IG BCEは勤務を続けながら年金を部分受給できる年齢が現行の63歳から60歳に引き下げられることを期待している。