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2014/10/15

経済産業情報

法定最低賃金の導入前に各業界で適応進む

この記事の要約

全国一律の法定最低賃金が来年1月から適用されることを背景に、低賃金業界で業界最低賃金を引き上げる動きが出ている。連邦統計局が10日発表したデータで分かった。 ドイツでは最低賃金法案が7月に成立した。来年1月1日から時給8 […]

全国一律の法定最低賃金が来年1月から適用されることを背景に、低賃金業界で業界最低賃金を引き上げる動きが出ている。連邦統計局が10日発表したデータで分かった。

ドイツでは最低賃金法案が7月に成立した。来年1月1日から時給8.50ユーロが最低額となり、それ以下は原則として認められない。ただ、労使協定で独自の最低賃金を取り決めた業界では16年末まで8.5ユーロ未満の賃金が認められるため、現在、様々な業界で労使が業界最低賃金の取り決めに向け交渉している。

これまで業界の賃金協定がなかった食肉業界では今年8月から7.75ユーロの最低賃金が適用された(表を参照)。来年10月には8.60ユーロに引き上げられ、16年末の期限前に法定最低賃金を上回ることになる。他の業界も16年末までに8.50ユーロ以上に引き上げられるところが多い。

タクシーや飲食業界では業界最低賃金の取り決めに向けた労使交渉が決裂した。このため、来年1月1日付で8.50ユーロの法定最低賃金が適用される見通しだ。