太陽電池大手の独ソーラーワールド(ボン)は10月30日、米西部のヒルズボロ(オレゴン州)にある工場の生産能力を大幅に引き上げると発表した。現地需要が拡大しているためで、太陽電池モジュールの生産能力を現在の380メガワット(MW)からまず530MWに拡大。最終的に630MWとする計画だ。
同社によると、米国市場は今年30%以上、成長する見通しで、来年も同程度の拡大が見込まれる。同市場はソーラーワールドにとって最大の市場となっており、7-9月期(第3四半期)の販売に占める割合は前年同期の22%から42%へと急増した。
米国では性能が高く寿命も長い製品を求める顧客が増えていることから、ソーラーワールドは変換効率の高いPERCセルの生産を強化。ヒルズボロ工場の同セル生産能力も従来の335MWから435MWに拡大する。
同社は独本国のフライベルクとアルンシュタットにも工場を持つ。ヒルズボロ工場の拡張が終了すると、ソーラーワールド全体のモジュール生産能力は1,300MWに達し、アジア以外では最大のメーカーとなる。