ドイツのクリスマス商戦(11~12月)は今年、大幅に冷え込みそうだ。監査法人大手アーンスト・アンド・ヤング(E&Y)が5日発表した消費者アンケート調査結果によると、クリスマスプレゼント予算額は平均219ユーロで、昨年の273ユーロから20%減少した。減少は3年ぶり。地政学リスクなどを背景に景気の先行き不透明感が高まっていることが背景にある。調査は10月末、成人1,500人を対象に電話アンケート方式で実施された。
予算を100ユーロ以下に抑える人の割合は33%に達し、昨年の19%から14ポイントも拡大した。100~200ユーロも2ポイント増えて27%となっている。一方、200~300ユーロは昨年の27%から19%へと8ポイント低下。300~500ユーロも4ポイント減の13%に縮小した。
平均予算を年齢層別でみると、35歳以下は昨年の233ユーロから145ユーロへと38%も低下した。高齢層では低下幅が小さく、56~65歳は9%(256ユーロから236ユーロ)、66歳以上も13%(248ユーロから215ユーロ)にとどまった。
「何をプレゼントしますか」との質問(複数回答可)では、食品・菓子との回答が昨年の36%から47%へと大きく伸び、衣料品(45%)を抜いて3位に浮上した。昨年1位の書籍・電子書籍は51%から48%に下がり2位にランクダウン。商品券・現金は44%から50%に増えて1位となった。
「プレゼントをネット通販と実店舗のどちらで購入したいですか」との質問に対しては実店舗との回答が74%に達し、ネット通販の13%を大幅に上回った。実店舗のメリットとしては「商品をより良く判断できる」(79%)との回答が最も多く、「その場で購入できる」(73%)、「送料がかからない」(71%)、「店員のアドバイス」(65%)、「雰囲気」(57%)がこれに続いた。
「プレゼントを主にいつ購入しますか」との質問では、「すでに購入した」が8%、「11月」が34%に上った。プレゼント全体の4割が12月前に購入される計算だ。