電気自動車(EV)製造の米テスラがドイツに電池工場を建設することを視野に入れている。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が独『シュピーゲル』誌に明らかにしたもので、5~6年後を見込んでいる。
同社は現在、高級車大手の独ダイムラーと提携している。同CEOによると、独BMWとも電池、充電スタンド、炭素繊維の分野で提携交渉を進めている。
インタビューでは独自動車メーカーに対し「電池の開発にもっとエネルギーを注ぐべきだ」と苦言も呈した。独メーカーでリチウムイオン電池セルを唯一製造するダイムラーは来年12月末で同事業から撤退する。
マスクCEOはこのほか、トヨタ自動車が12月に世界初の量産型燃料電池車(FCV)「ミライ」の発売を計画していることに絡んで、FCVのエネルギー消費量はEVの3倍に上ると指摘。市場でのFCVの成功に懐疑的な見方を示した。プラグインハイブリッド車(PHEV)についても、「水中でも地上でも中途半端な両生類」のような存在だと述べ、テスラでは手がけない考えを明らかにした。