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2014/12/3

経済産業情報

週40時間労働への復帰を要求=自動車部品大手マーレ

この記事の要約

自動車部品大手の独マーレが週労働時間を現在の35時間から40時間に引き上げることを国内の従業員に要求しているもようだ。従業員の代表機関である事業所委員会の情報として『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が11月27日、報じ […]

自動車部品大手の独マーレが週労働時間を現在の35時間から40時間に引き上げることを国内の従業員に要求しているもようだ。従業員の代表機関である事業所委員会の情報として『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が11月27日、報じた。

同社では事業拠点の存続保証協定が年末で失効するため、労使は現在、新協定の締結に向けて交渉を進めている。経営サイドは人件費を15%削減したい考えで、整理解雇を見合わせる代償として労働時間を賃金据え置きで週5時間拡大するほか、有給休暇・クリスマス手当を削減することも要求しているという。

従業員間には不安が広がっており、事業所委員が開いた従業員集会の参加者数は近年例をみないほどの規模に達したという。金属労組IGメタルの関係者は「マーレは(利益を計上する)健全かつ成長している企業だ」と指摘。労働条件を悪化させる正当な理由はないとして同社の姿勢を批判した。

マーレが属する金属業界西南ドイツ地区では労使協定で週労働時間が35時間に制限されているものの、例外的に労働時間を増やすことも認められている。