鉄道設備・車両大手の独フォスロー(ヴェードール)は2日、経営資源を鉄道設備分野に絞り込み、鉄道車両事業からは撤退すると発表した。鉄道車両事業は規模が小さく、グローバル化も進んでいないことから、長期的に生き残るのは難しいと判断した。鉄道設備分野では買収も視野に入れている。
鉄道設備部門を来年からコア部品、カスタマイズド・モジュール、ライフサイクル・ソリューションズの3部門に分割する。コア部品部門ではレール固定関係の部品、カスタマイズド・モジュール部門では顧客のニーズに応じた分岐器をそれぞれ生産。ライフサイクル・ソリューションズ部門ではサービスを手がける。
各製品分野・地域で市場2位以内に入るのが目的で、最優先市場として西欧、中国、米国、ロシアを挙げた。
鉄道車両部門は2017年までに売却ないし合弁化する。合弁化する場合は出資比率を50%未満とし、経営権を手放す意向だ。同部門の売上高で今年は約5億ユーロを見込む。