製薬大手の仏サノフィと独バイオ企業エボテックは2日、包括提携に向けて独占交渉を行うと発表した。サノフィは同提携により新薬開発の効率をアップ、エボテックは創薬支援サービスを強化する意向だ。来年上半期の成約を見込む。
サノフィはがん治療薬のパイプラインを拡充する意向で、エボテックの協力を受ける。エボテックはその一環で、仏ツールーズにあるサノフィの創薬拠点を譲り受け、同拠点の研究開発要員600人強のうち200人強を引き受ける。
サノフィとエボテックはまた、両社の低分子化合物ライブラリーを外部の製薬・バイオ企業に共同で提供するサービスも開始する。保有する低分子化合物の数はサノフィで約130万、エボテックで40万に達する。創薬活動は分子化合物ライブラリーのなかから新薬候補を探し出すことが出発点となる。
今回の取引でエボテックはサノフィから今後5年以内に最低2億5,000万ユーロを取得する。